アンチニュートンリングを製作しました | ||||||||||||||
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![]() 研究と製作物語 フォコマートとの出会いは今から約20年前1985年。 |
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3種類も確認され![]() しかもGERMANYの刻印が無いものも発見 |
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![]() ガラスの透過率の違い、径年変化もあるが、3mmに満たない2.6mmのガラスもあり、リングと同じようにガラスに時代や下請けメーカーによる違いがうかがわれる。 |
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これらのバラツキ、ガラスの差は、私の製作意欲をますます掻きたてることになった。 ANGを本当に欲しがっている人は(フォコマーターと呼んでいる)マニアやコレクターより実用的に紙焼きを楽しんでおられる方であろう。 もしこれが安定供給されるのであれば、もっと独創的で、過敏にならずに紙焼き作業に集中できると思っているはずである。 これは職業写真家の私が思っているから、アマチュアの方ならさおさらである。 オリジナルと思われる3種類の素材はすべて真鍮製であった。 これは図面さえ正確であれば、資金力の問題であり、製作は可能である。 図面作成から試作、製作、製品化まで7ヶ月かかった。 問題はアンチニュートンリンググラスの製作であった。まず国内にある建築用無反射ガラスやカメラメーカーが販売している無反射ガラスをすべて買い集めた、これだけでも10数万円かかった。そのまま丸く切って使用上問題の無いものもあった。けれどもオリジナルは透過率を高めるためにコンデンサー側のガラス面にはアンチニュートンリング処理がされていない。 そこで大手ガラス業者に片面だけの無反射ガラスを製作してもらい。まずは試作。 ところが目が粗い。これ以上細かくするには日本での製作は技術的に無理だといわれる。 やはりステンドグラスの歴史があるヨーロッパに比べて日本のガラス製品はほとんど進歩していないことを聞かされる。 そこで先日取材で訪れたドイツやスイス・バーゼルの知人にガラスを送り、その製造方法を調べてもらうことにした。 答えは簡単だった。日本でもできるはずだと彼はいってきた。おそらくは手間がかかって儲からない、つまりコストがかかるので、できないというのだろうとけれども技術方法を君が言えば作ってくれるだろうと返事が来た。 僕は教えられた通り、ガラス業者に伝えた。 「実はその製造方法は私の所でも真似をしたけれど、ノウハウがあってうまく均一にならなかった」と業者の方はすでに実験済みであることを教えてくれた。 落胆して、やはり外国で生産するしかないかと思った矢先に1人やってみてもいいという職人さんが関東に現れた。 こうしてできあがった今回のガラスが現在の製品である。 応用品ではなくアンチニュートンリンググラス用に独自に製作したものである。 |
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![]() 既存のすべてのリングに装着することができる。 |
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![]() 構成されている。 |
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![]() 精度は完璧。止まり具合の好みは3点の板バネで 調整できるので問題ない。 |